個人過剰貸付契約に関わる間違えやすいこと

過剰貸付
【問題】
過剰貸付け等の禁止に関する次の記述のうち、その内容が適切なものを1つだけ選んでください。
※問題文に記載の事由以外の事由は考慮しなくても良いです。

①過剰貸付け等の禁止における「個人過剰貸付契約」とは、借入した人の所定の借入金額がその人の年収の3分の1を超えるものを指す。この年収には、年金、恩給、賃料収入を合算して考えることはできない。

②過剰貸付け等の禁止における「個人過剰貸付契約」とは、借入した人の所定の借入金額(個人顧客合算額)がその人の年収の3分の1を超えるものを指す。
この「個人顧客合算額」とは、当該契約に関わる貸付金額、自社の当該顧客への貸付残高等を合算した額と指定信用情報機関から提供された信用情報により判明した当該個人顧客に対する他の貸金業者の貸付残高の合計額を指す。

③過剰貸付け等の禁止における「個人過剰貸付契約」とは、借入した人の所定の借入金額(個人顧客合算額)がその人の年収の3分の1を超えるものを指す。
この「個人顧客合算額」には、銀行からの借入れ金額は含まれず、貸金業者による住宅の建設や購入に必要な資金または住宅の改良に必要な資金の貸付に係る契約に基づく借入金は含まれる。

④過剰貸付け等の禁止における「個人過剰貸付契約」とは、借入した人の所定の借入金額(個人顧客合算額)がその人の年収の3分の1を超えるものを指す。
配偶者と合わせた年収の3分の1以下の貸付は、配偶者のすでにある借入残高にかかわらず「個人過剰貸付契約」に該当しないとされる。

 


 

【答えと解説】

[答え]
適切なのは②

[解説]
②適切です。「個人顧客合算額」は、その契約に関わる貸付金額、自社の当該顧客への貸付残高等を合算した額と指定信用情報機関から提供された信用情報により判明した当該個人顧客に対する他の貸金業者の貸付残高の合計額です。
なお、今回貸付を実行しようとする貸金業者が、顧客と極度方式基本契約を締結している場合には、借入残高にかかわらず極度額を合算する必要があります。
また、他の貸金業者において極度方式基本契約を締結している場合には、極度額ではなく貸付残高を合算する必要があります。
いわゆる総量規制は、貸付上限を年収の3分の1で制限を持たせることですが、極度方式の場合は、自社と他社でカウントの仕方が違う点に留意しましょう。

【参考】
過剰貸付け等の禁止に係る総量規制は、学ぶべき領域が広いように感じますが、ポイントさえおさえてしまえば難しいものではありません。
分かりやすく解説しているサイトが少ないのがネックですが、初心者の人にも分かりやすく解説しているサイトを見つけましたので参考にしてみてください。
キャッシング名人

貸金業者の業務運営に関する措置

【問題】

貸金業者の業務運営に関する措置に関する次の記述のうち、その内容が適切でないものを1つだけ選んでください。

①貸金業者は、その取り扱う個人である資金需要者等に関する情報の安全管理、従業者の監督およびその情報の取扱いを委託する場合には、その委託先の監督について、情報の漏洩、滅失または、き損の防止を図るために必要かつ適切な措置を講じなければならない。

②貸金業者は、信用情報に関する機関から提供を受けた情報であって個人である資金需要者等の借入金返済能力に関するものを、資金需要者等の返済能力の調査以外の目的のために利用しないことを確保するための措置を講じなければならない。

③貸金業者は、その取り扱う個人である資金需要者等に関する人種、信条、門地、本籍地、健康医療または犯罪経歴についての情報その他の特別の非公開情報を一切利用しないための措置を講じなければならない。

④貸金業者は、その営む業務の内容および方法に応じ、資金需要者等の知識、経験および財産の状況を踏まえた重要な事項の資金需要者等に対する説明その他の健全かつ適切な業務の運営を確保するための措置に関する社内規則等を定めるとともに、従業者に対する研修その他の社内規則等に基づいて業務が運営されるための十分な体制を整備しなければならない。


 

【答えと解説】

[答え]
不適切なのは③

[解説]
③は不適切です。貸金業者は、その取り扱う個人である資金需要者等に関する人種、信条、門地、本籍地、健康医療または犯罪経歴についての情報その他の特別の非公開情報を、適切な業務の運営の確保その他必要と認められる目的以外の目的のために利用しないことを確保するための措置を講じなければならないとされていて、特別の非公開情報を一切利用できないわけではありません。
法令等に基づく場合など金融庁が策定した金融分野における個人情報保護に関するガイドラインに記載されたケースに該当した場合は、特別の非公開情報を利用することが可能です。

貸金業者の経営管理等について

監査人
【問題】

貸金業者の業務運営として求められていることに関する次の記述のうち、その内容が適切なものを1つだけ選んでください。

①貸金業者は原則として、非監査部門に対して十分な牽制機能が働くような内部監査部門の体制整備を行うことが必要であるが、貸金業者の規模等を踏まえ、外部監査を導入するほうが監査の実効性があると考えられる場合には、内部監査に代え外部監査を利用しても構わない。

②貸金業者の経営陣は、法令等順守や適正な業務運営を確保するため、内部管理部門および内部監査部門の機能強化に取り組むことが求められている。
ここでいう「内部監査部門」とは、業務部門から独立した検査部署、監査部署等を指し、「内部管理部門」とは、法令および社内規程等を遵守した業務運営を確保するための内部事務管理部門、法務部書等を指す。

③社内規定等は、貸金業協会の自主規制規則に則った内容となっていることが求められているが、非協会員である貸金業者の社内規則等については、協会の自主規制規則の水準に則った適切な社内規則等の作成・変更までは求められていない。

④貸金業者は、コンプライアンスに係る基本的な方針、具体的な実践計画や行動規範等が策定され、定期的または必要に応じ、見直しを行うことが求められているが、人事考課を行う際に、コンプライアンスの遵守状況を重視することまでは求められていない。


 

【答えと解説】

[答え]
適切なのは①

[解説]
②不適切です。「内部管理部門」とは、法令および社内規程等を遵守した業務運営を確保するための内部事務管理部門、法務部書等を指すし、「内部監査部門」とは、営業部門から独立した検査部署、監査部署等を指します。選択肢がそれそれ逆になっています。

③不適切です。貸金業協会の協会員でない貸金業者に対する監督として、監査指針は、非協会員の社内規則等については、協会の自主規制規則の水準に則った適切な社内規則等の作成・変更を命じることがあることを定めています。

④不適切です。監査指針では、コンプライアンスに係る基本的な方針、具体的な実践計画や行動規範等が策定され、定期的または必要に応じ、見直しが行われいるか。
特に業績評価や人事考課においてノルマに偏重されることなく、コンプライアンスを重視しているか、また、これらの方針は役職員に対して周知徹底が図られ、十分に理解されるとともに、日常の業務運営において実践されているかをコンプライアンス態勢の主な着眼点として定めています。

貸金業登録に関する問題

【問題】

貸金業登録に関する次の記述のうち、その内容が適切なものを1つだけ選んでください。

①行政庁は、貸金業者登録簿を作成するが、これは行政庁の内部資料なので一般には公開されない。

②貸金業者が死亡した場合においては、相続人は特段の事情がないかぎり、被相続人の死亡後60日間は、引き続き貸金業を営むことが出来る。

③貸金業者は、称号に変更があった時は、その日から2週間以内に営業所の所在地や登録した電話番号などを変更しようとする時は、あらかじめその旨をその登録した内閣総理大臣または都道府県知事に届け出なければならない。

④法人の貸金業者Xにおいて、Xに破産手続き開始決定が発せられた場合、またはXが他の会社との合併により消滅した場合、いずれの場合もXが有していた貸金業登録はその効力を失う。
したがって、XまたはXの業務を継承した他の会社に対しては、貸金業法は適用されなくなる。


 

【答えと解説】

[答え]
適切なのは③

[解説]
①不適切です。行政庁は、貸金業者登録簿を一般の人が閲覧できるようにしなければなりません。

②不適切です。貸金業者が死亡した場合、相続人は被相続人の死亡後60日間は引き続き貸金業を営むことができ、その期間内の営業については、相続人は貸金業者とみなされるので貸金業法が適用されます。

④不適切です。貸金業者に破産手続き開始決定が発せられた場合、または貸金業者が他の会社との合併により消滅した場合など、その貸金業者が貸金業登録の効力を失った場合には、貸金業者であった者またはその一般継承人は、当該貸金業者が締結した貸付の契約に基づく取引を結了する目的の範囲内においては、なお貸金業者とみなすとされています。

法人の貸金業登録に必要な要件

貸金業者の役員
【問題】

法人が貸金業登録を受けようとする場合に、必要な要件に関する記述のうち、その内容が適切なものを1つだけ選んでください。

①貸金業登録を受けるために必要な要件として、法人の役員のうちに貸付け業務に3年以上従事した経験をもつ者があたることが必要ですが、その経験者は、常務に従事する役員である必要はなく、社外役員でも構わない。

②貸金業登録を受けるために必要な要件として、法人の役員のうちに貸付け業務に3年以上従事した経験をもつ者があたることが必要ですが、ここでいう「貸し付けの業務」とは、貸金業者での貸付の業務経験に限られす、例えば銀行での貸付業務も含まれる。

③貸金業登録を受けるために必要な要件として、自動契約受付機等を除く貸金業登録を受けるために必要な要件として、使用人等が、1名以上在籍していることが必要であるが、その使用人等は常勤者でなくても構わない。

④貸金業登録を受けるために必要な要件として、自動契約受付機等を除く営業所等ごとに貸付け業務に1年以上従事した使用人等が、1名以上在籍していることが必要であるが、貸金業取扱主任者が配置されていれば、その貸付業務主任者の業務経験にかかわらず、必ずしも営業所等ごとに貸付け業務に1年以上従事した使用人等を配置する必要はない。


【答えと解説】

[答え]
適切なのは②

[解説]
①不適切です。貸金業登録を受けるために必要な要件として、常務に従事する役員のうちに貸付の業務に3年以上従事した経験を有する人がいる必要があります。

③不適切です。貸金業登録を受けるために必要な要件として、営業所等ごとに貸付け業務に1年以上従事した人が常勤の役員または使用人として1人以上在籍していることが必要です。

④不適切です。貸金業登録を受けるために必要な要件として、貸金業務取扱主任者の配置に関わらず、営業所等ごとに貸付け業務に1年以上従事した人がいることが必要です。
なお、貸金業務取扱主任者と貸付け業務に1年以上従事した人の兼任は可能であると考えられます。

貸金業法の総論に関する問題

【問題】

次の貸金業法に関する記述のうち、その内容が適切なものを1つだけ選んでください。

①貸金業法は、貸金業登録をしている貸金業者を監督するための法律なので、貸金業登録をしないで貸金業を営んでいる業者に対しては適用されない。

②貸金業法は、個人の資金需要者の保護を目的にしているので、保証人や法人の資金需要者の保護までは目的にしていない。

③貸金業協会は、当局の許可等を要せずに自主的な判断で業務規程等を定め、加入貸金業者の監督を行うことができる。

④貸金業法は、行政法規なので、特段の定めがない限り、貸金業法違反という事実のみから当然に契約が無効になりなどの私法上の効果が発生するわけではない。


【答えと解説】

[答え]
適切なのは④

[解説]
①不適切です。貸金業法は、「貸金業を営む者の業務の適正な運営を確保」することを目的にしており、貸金業者だけでなく、貸金業登録なく貸金業を営む者に対して適用される条文も用意しています。

②不適切です。貸金業法は、「資金需要者等の利益の保護を図る」ことを目的にしており、個人の資金需要者だけでなく、法人の資金需要者も保護の対象にしています。
また、資金需要者等とは、資金需要者である人、保証人になろうとする人、債務者、保証人を総称しているので、保証人の保護も目的としています。

③不適切です。貸金業法は、認可法人である日本貸金業協会を自主規制団体と定めています。しかし、貸金業協会が定める業務規程は当局の認可事項とされています。